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Thread: Fate/Extra CCC Translations [SPOILERS]

  1. #1
    HSTP 500 Internal S ervant  Error aldeayeah's Avatar
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    Fate/Extra CCC Translations [SPOILERS]

    Quote Originally Posted by mewarmo990 View Post
    Your Servant? Well, bring it out. I will appraise its every nook and cranny, right down to its asshole.
    Until Reiu and the rest show up, I'll be linking the tidbits I'd been collecting from the CCC thread and some external sources.

    take it with a grain of salt

    also, spoilers, spoilers everywhere

    updated to post #600

    deaddrunk
    BB Matrix (partial)
    Mythological formal wear
    True demon/Konjiki Hakumen
    Angra Manyu/CCC

    Master of Chaos
    Lancer
    Passionlip
    Gilgamesh-Enkidu Secret Garden (fragment)
    Berserker
    Meltlilith
    BB
    More Gilgamesh matrix snippets
    Meltlilith background text
    Saver profile (Extra Material)
    Twice H. Pieceman (Concept) (Extra Material)
    Twice H. Pieceman (Name) (Extra Material) (paraphrased)
    Andersen profile (Extra Material)
    Karna profile (Extra Material)

    Paitouch
    Saber true end (partial)

    Reiu
    Gilgamesh SG1 conversation
    Gilgamesh Pre-SG1 bit
    Gilgamesh SG1
    Gilgamesh SG2+conversation
    Gilgamesh SG3 conversation
    Erzsebet cooking: Gil has a NP for that
    Chapter 7 bits: MC, FeNPC, Jinako-Karna
    Hassan
    Meltlilith final scene
    Observer space/Archival space (Far Side mechanics)
    Final night with Gilgamesh (ch7)
    Gil route finale (1/3)
    Gil route finale (2/3)
    Gil route finale (3/3)
    Gilgamesh servant ending
    Saber (Red) and Gilgamesh entries (Extra Material)
    Leo B. Harway (Extra Material)
    Gilgamesh CCC farewell
    Ch.2 Gil route exclusive scene, after the truth about Eliza's Master is revealed
    Twice saves the day
    Quote Originally Posted by Mcjon01 View Post
    Sure, just go bug Reiu to update her LP:

    http://forums.nrvnqsr.com/showthread...Fate-EXTRA-CCC

    It's been half a year since the last post, but I bet it's just because she's putting so much TLC into the next scene to make sure it's perfect.


    Non-BL
    Meltlilith
    Gilgamesh-BB pre battle speech
    A.U.O. CAST OFF
    Lancer
    Berserker
    CCC True End <- suspicious, check at your own risk
    Lotsa miscellaneous stuff
    Lotsa miscellaneous stuff (2)
    Let's Play kind of thing
    Archer end
    Last edited by aldeayeah; April 1st, 2015 at 04:12 AM. Reason: more stuff

  2. #2
    Κύρια Ἐλέησον Seika's Avatar
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    Since I'd been collecting for the doc, might as well throw them in. Have all the transcriptions so far (I think) checked out too, but don't know if you want them.

    Gilgamesh SG (fragments) by Reiu
    Berserker Bathory skills by McJon01
    Beast's Lair: Useful Notes
    (Lightweight | PDF)
    Updated 01/01/15

    If posts are off-topic, trolling, terrible or offensive, please allow me to do my job. Reporting keeps your forum healthy.
    Seika moderates: modly clarifications, explanations, Q&A, and the British conspiracy to de-codify BL's constitution.

    Democracy on Beast's Lair

  3. #3
    この両手が砕け散っても Reiu's Avatar
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    I think transcriptions are pretty helpful to have around. It makes for easier access than having to dig through screencaps or load saves from the game. Also we might have moonreaders with no time to play the actual game but are interested in some of the content.

    I'm going to go ahead and post what I have; transcriptions only at the moment but I can follow up with short summaries. Though it's a lot of info and I'm not sure where to start.

    If something looks strange, it's probably a typo. Tell me and I'll fix it, thanks.


    Matrix Keyword 01: Enuma Elish
    エヌマ・エリシュ
    天地乖離す開闢の星



    かいびゃく
    開闢
    ―――すべての始まりを示す、
    ギルガメッシュの最終宝具。


    メソポタミア神話における神の名を冠した剣、
    乖離剣エアによる空間切断。


    エア神はまだ地球が原初状態だった頃、
    マグマの海とガスとに覆われた地表を回し、砕き、
    安定させた星の力を擬神化したものとされる。


    多くの神は原初地球が安定し生命が
    住まう世界となった後で国造りを始めるが、
    エアはその以前、星造りを行った一神とされる。


    エアの名を冠したギルガメッシュの剣は、
    三層の巨大な力場を回転させることで時空流を起こし、
    空間そのものを変動させる。


    その真の威力は一個の生命相手に用いるものではなく、
    世界を相手に用いるものだ。
    サーヴァントたちが持つ数ある宝具の中でも
    頂点の一つとされる、"世界を切り裂いた"剣である。


    Matrix Keyword 02: King of Heroes

    英雄王


    ギルガメッシュの異名。
    英雄の王、という意味ではなく、
    英雄たちの王、という意味合いで用いられる。


    人類最古の英雄であるギルガメッシュの物語は、
    世界各国の神話に模倣された。
    あらゆる神話の原点、英雄たちのモデル・・・・・・と
    言っても過言ではないだろう。


    大なり小なり、様々な神話の英雄たちは
    ギルガメッシュの伝説から派生したものだ。
    であるなら、ギルガメッシュは英雄たちが持つ宝具の
    原型・・・・・・各神話ごとにアレンジされる前の、
    大本の宝を所持している事になる。
    逆説ではあるが、原典であるギルガメッシュが持っていな
    ければ、発展系であるその後の英雄たちの手に宝具は
    伝わらないからである。




    まだ人類が少なかった頃。
    王国を治め、贅沢を欲しいままにした王の蔵には
    世界中のありとあらゆる財宝が集められた。


    その蔵には後の英雄たちを助けた宝剣の原典があり、
    英雄たちの命を奪った魔剣の原典も貯蔵されている。


    ギルガメッシュが英雄王と呼ばれる由縁はここにある。
    宝具とは本来、ひとりの英雄にひとつのもの。
    それをほぼ無限に所持しているばかりか、
    彼は英雄たちが苦手とする"伝説"さえ
    当然のように所持しているのだ。
    並みの英霊に太刀打ちできる筈がない。


    英霊にして、対英霊戦における絶対強者。
    騎士たちの王、征服する王、と王の称号を持つ英雄は
    数あれど、"全ての英雄たちの王"の名をいただくのは
    天地においてこの男だけである。


    Matrix Keyword 03: Friend
    友人


    青年になったギルガメッシュの暴力性は増やすばかりだった。
    ウルクの民はもちろん、彼を遣わせた神々でさえ、
    ギルガメッシュの横暴さに困り果てていた。


    "ギルガメッシュは本来の役割を果たせていない"
    "あの不埒物を戒めるモノが必要だ―――"


    そう結論した神々は、ひとつの生命を地上に送り込んだ。
    名をエルキドゥ。
    ギルガメッシュと同じく、
    神の血を与えられた神造の人である。


    ソレには性別はなく、また定まったカタチもない。
    神に作られた粘土であるエルキドゥは
    自在に姿を変える"ウルク最強の兵器"だった。


    エルキドゥは母である神に従い、
    ウルクの神殿の前でギルガメッシュと対峙した。
    両者は嵐のように刃を交え、戦いは都市中におよんだ。


    激闘の末、両者はどちらともなく地に倒れ、
    相手の武勇を褒め称え、無二の友人となった。


    対等の存在がいなかったギルガメッシュにとって、
    はじめて"友"と呼べるものが出来たのである。




    以後、ギルガメッシュはその独尊ぶりは変わらずとも、
    エルキドゥに諫められ圧制を軟化させた。


    エルキドゥという理解者を得たギルガメッシュは
    森の番人、神の獣フンババを下ろし、
    地上で最も優れた王としてあらゆる財を手中に収める。


    この時、ギルガメッシュは眩しく強大で、
    神々でさえ目を逸らせない存在だった。


    そのギルガメッシュに、一人の女神が恋をした。
    豊穣の女神イシュタルである。
    彼女はギルガメッシュに求婚するが、
    ギルガメッシュはこれをあっさりと跳ね除ける。
    イシュタルがどれほど移り気で残忍で、
    男を駄目にする魔女かを知っていたが故だった。


    イシュタルはギルガメッシュに侮辱されたと激怒し、
    報復として父であるアヌ神に泣きつき、
    最強の神獣"天の牡牛"を地上に放ってしまった。


    "天の牡牛"は嵐をまとう超高層な災害である。
    これが現れた時、
    地上には七年間の飢饉と破壊が訪れる。
    即ち、ウルクの滅亡である。


    この、敵う者のいない神の獣にギルガメッシュと
    エルキドゥは協力して立ち向かい、見事撃退する。
    女神の面目は再度丸つぶれにされたのだ。
    イシュタルの怒りは当然収まらず、
    彼女は両名どちらかの死を神々に求めた。
    人の身で神の獣を殺した事が罪だからである。


    イシュタルの願いは聞き届けられ、
    両名のうち一人、神に作られたエルキドゥは
    その命に逆らうことが出来ずゆっくりと衰弱死した。


    ・・・・・・王のただ一人の理解者、エルキドゥ。
    彼を失った事がギルガメッシュにどれほどの影を
    落としたのかは、後の彼の生涯が語っている。




    エルキドゥは神の粘土で作られた自律形兵器だ。
    SE.RA.PH.で言うのならAIに近い。
    生まれた時から完成していたため、成長も進化もしない。
    必要に応じて様々な姿に変化したが、
    基本は緑色に淡く輝く髪を長く伸ばした、少女とも
    少年とも取れぬ十六歳ほどのヒト型だったという。


    Personal Skill: Collector - EX

    コレクター [EX]


    より品質の良いアイテムを取得する才能。
    レアアイテムすら頻繁に手に入れる幸運だが、
    ギルガメッシュ本人しか適用されない為、
    マスターに恩恵はない。


    ギルガメッシュは財宝のコレクターでもある。
    "地上の宝はすべて集めた"がギルガメッシュの口癖だが、
    それは比喩でもなんでもない。
    彼は彼の時代において発生した、
    あらゆる技術の雛型を集め、納め、これを封印した。


    ギルガメッシュが貯蔵したものは財宝というより、
    "人類の知恵の原点"そのものである。
    英雄王の蔵にないものがあるとすれば、それは
    "新人類が生み出す、まったく新しい概念によるもの"
    "他天体の知的生命体による文明技術によるもの"
    のどちらかとなる。


    なので飛行機も潜水艦も当然完備。
    西暦以前であれ人の欲望は変わらず、また、
    魔力が健在だった頃の古代の技術は
    近代の技術に劣ってはいなかった。
    人が夢見る"希望の道具"はたいてい実現し、
    その都度、王の手によって接収されていた訳だ。


    ギルガメッシュが用いる攻撃スキル、
    『ゲートオブバビロン』はこうして集めた財宝を
    矢として射出するもの。
    黄金の都に通じる扉を開き、彼の宝物庫から財宝を
    撃ち出しているのである。


    余談ではあるが、撃ち出された宝具は使用後、
    ほどなくしてギルガメッシュの宝物庫に戻っていく。
    「フッ。回収用の優れた宝具があるのだ」
    とは本人の弁。


    Gilgamesh SG 1 Conversation (Ch.3)
    ―――さて。


    情報を集めた甲斐もあり、
    ギルガメッシュの伝説は一端は読み取れた。


    偉大な王の子として生まれ、
    女神を母に持ち、
    三分の二は神の血を、三分の一は人の血を持った王。


    ギルガメッシュは始まりからして
    多くの特権を与えられていた英雄だ。


    自身を『英雄たちの統べる王』と評するのも無理からぬことか。
    彼はあらゆる意味で、
    他のサーヴァントとは一線を画している。


    「ん、なんだ雑種?
    熱のこもった視線なぞ向けおって。
    あれか?今頃我の黄金率にまいったか?」


    黄金律にまいる、とは、
    即ち、お金に目が眩む、という意味である。


    今のところ、そんな悪夢にはおちいっていない。
    気になっているのはもっと別のことだ。


    "ギルガメッシュとはどんな英雄だったのか?"


    共に戦っていくのなら相互理解・・・・・は無理でも、
    相棒のパーソナリティぐらいは知っておきたい。


    そう思って彼の伝説を調べたのだが―――


    「ほう、我の逸話を読み解いたか。
    それで、どうした?契約した相手が
    悪鬼と知って後悔したか?」


    まさか。
    後悔なんてとっくにしまくって、今では日常になっている。


    気になっているのは伝説が真実かどうかだ。


    「真実であろう。
    セラフ
    SE.RA.PH
    にある記録は
    客観的事実だからな。
    それをどう捉えるかは読み手次第だ。

    が、その主観がいまだ曖昧な貴様では
    真実は久遠の彼方か。よかろう。
    その殊勝さに免じて一つ質問を許す。


    なにか分からぬ事があったのなら訊け。
    退屈しのぎに答えてやろうではないか」


    ・・・・・!


    思いがけない展開になった。
    下手なことを質問すればこちらの命が危ないが、
    こんな機会は滅多にない。


    ここは―――


    [branch]


    暴君だったって本当・・・・・?
    女神が母親って本当・・・・・?
    神の子とかハッタリでしょう?




    >暴君だったって本当・・・・・?


    やはりこの事実が気になる。
    ギルガメッシュはあまりに特出した才能から
    他者を省みる事なく、多くの民を苦しめたと。


    「叙事詩曰く、ギルガメッシュは
    父親に息子を残さず、
    母親には娘を残さず、か。


    ああ、その伝えは真実だ。
    暴虐で国を統べる事が暴君であるのなら、
    我は紛れもなく暴君であろうよ。


    なにしろ、そのように作られた男だ」


    ・・・・・・そのように作られた?


    ギルガメッシュは先王の息子だ。
    なにか、その響きは不釣合いな気がするが・・・・・


    [end branch]


    >女神が母親って本当・・・・・?
    or
    >神の子とかハッタリでしょう?


    ギルガメッシュには神の血が混ざっている。


    質料にはそうあったが、それは本当なのだろうか。
    そもそも神とは何なのか。
    人類最古の英雄王と言うが、紀元前2600年には本当に
    "神"なんてモノがいたというのか?


    「その疑問は当然だな。
    神代は閉じて久しく、この星は既に
    人が認識する物理法則に安定した。


    人間にとって神とは宗教を興す為の
    システムにすぎない。システムが人と交わるなど、
    貴様たちの常識にはないであろう。


    今はまだ、な。
    まあ未来の話はよい。
    貴様が問うているのは過去の話。


    神というものは二種類ある。
    元からあったものが神になったものと、
    神として生まれ変わったものだ。


    メソポタミアにおける神は前者にあたる。
    自然現象が意思、人格を持ったもの、
    それが古代の神々だ。


    我はその古代の神と人の王から作られた。
    古代の神と現代の神、その中間だな」


    古代の神と現代の神、とギルガメッシュは言った。


    古代の神は自然崇拝のようなもので、
    元からこの星にあったもの。


    対して、現代の神とは人の認識・技術によって
    発生したシステム・・・・・・という事だろうか。


    それなら"その中間"というのも分かる。


    現代の神は"人間"が作り出した発明だとしたら、
    古代の神と人間の間に生まれたギルガメッシュは
    "神"に作られた発明という事になる。


    ・・・・・・しかし。

    作られた、という響きには不穏なものを感じる。
    なんというか、ギルガメッシュらしからぬというか・・・

    [end branch]


    「そう聞こえたか?我らしくない・・・・・・
    我もそう思うが、事実だ。我は神々どもの
    思惑で作り出されたものだからな。


    星の抑止力と人類の抑止力の違いは
    知っているか?知らぬか。
    ならばよい。枝葉の話だ、忘れろ。


    ここからの話は我が生まれるまでの話だ。
    貴様の悩みきった目が哀れゆえ、
    少しばかり口を滑らせる。


    神々は何も人間に肩入れをして
    我を作ったのではない。
    やつらは人間を恐れた故、我を必要とした。


    神と人間。そのどちらの視点、
    新しい次代の王としてな。


    生命には自分たちが住む地盤を、
    住みやすい環境に整える本能がある。
    生存力、というべきものだ。


    古代の神々にはこれが欠けていた。
    どれほどのエネルギーを持とうが、
    やつらは"ただそこにある"だけのもの。


    対して人間の生存力は並外れていた。
    ひとりひとりでは小さいが、
    とにかく数が多く、平均値が高い。


    大権能を持つ超抜種はいないが、
    他の生命体より高い水準の知性を持ち、
    それがすべての人間に備わっている。


    一方、天の神がいかに強大な自然現象であろうと、
    それらが獲得した人格・・・・・
    独創性、認識力は人間とそう大差はない。


    分かるか?
    仮に全能の知性を持っていようと、出せる結論、
    かたちどる人格は一つだけなのだ。


    その点、人間どもの数は脅威だった。
    認識力の差・・・・・
    いや、変革力の差だな。


    人間の欲望は限りなく、とめどなく、
    惜しまれるコトもなく。
    世界は欲望のままに変貌していく。


    "人間がこのまま繁殖すれば星のルールは変わる。
    われわれ
    自然現象
    かみ
    意思
    が不要になる時がやってくる"


    古代の神々はその未来を恐れた。
    結果、人間側でありながら
    神の陣営にいる統治者を欲しがった。


    それが、人間の王に女神が体を預ける、
    などという愚考の正体だ。黄昏の時代の
    延命行為だが、まこと、無様な断末魔よな。


    そうして作られたものが、
    神の血を持ちながら人の血を持つ
    新たな支配者だ。


    神々に言わせればソレは
    くさび
    だ。
    自分たちと人間の決壊を食い止めるため、
    天が地上に打った楔。


    それが我が誕生の背景だ。
    我は貴様らと違い、まっとうな生のたくみで
    生まれたものではない。


    この手足は初めから、
    神の代弁者として君臨し、
    人間をいさめる為に設計されたモノなのさ」


    淡々と、そして皮肉げにギルガメッシュは語る。


    その目には神々を嘲笑う敵意はあれ、
    自身に対する軽蔑は見られない。


    作られたもの―――神々の思惑で作られた人生を、
    ギルガメッシュは卑下していない・・・・・のだろうか?


    「それこそ何故だ。
    貴様はどうも、人権というものを
    狭く考えていはいないか?


    動物であれ人形であれ、
    生命はすべて親の思惑で作られるもの。
    我の場合、それが
    かみ
    よりなだけの話。


    よいか。この世のすべての生命は
    先達者の手で作られたモノだ。
    自然発生するものは魂のみ。


    それこそが我や貴様が持つ、ただ一つの
    "己"だろうよ。体が作り物であろうと、
    始まりは何者の写し身であろうとな。


    目覚め、抗った瞬間に、
    おまえは唯一の独創性を獲得した。
    それを作られた、などと思う事はない」


    肉体・・・・・いや、生命としてのカタチは
    先達者によって作られるもので、自然発生するものは魂のみ・・・・・


    それが本当なら、
    ギルガメッシュの伝説にもうなずけるところはある。


    ギルガメッシュは仲介者として作られた。


    人間が自然崇拝から離れていく事を恐れた神々は、
    人間と神、そのどちらの視点も持ち、
    最終的には神々側につく超越者を作り出した。


    その対策は正しかった。
    問題は、その仲介者が思い通りに動かなかった事だ。


    「ああ。我はその思惑には応えなかった。
    我は作られたとはいえ、新しい
    生命として生み出された。であれば―――


    ・ ・
    古い
    神々の意向になんぞ、
    賛同する道理はない。
    我は、我が感じたままの己を生きた。


    確かにこの身は、初めから王として作られたものだろう。
    だがそれだけだ。奴らの思惑と、
    我が王である事になんの関係もない。


    我は王として己を定め、
    己が良しとする王道を見極めた。
    それだけの話だ。


    我がウルクを治めたのは
    アレが良いものだったからだ。
    神々の思惑など知った事か。


    我にとって生命とは
    "いますぐ死ぬ"ものか、
    "いずれ死ぬ"ものでしかない。


    我が"今すぐ死ぬべき命"と判断すれば、
    けんじゃ
    賢者
    であろうと神であろうと
    処断するまで。


    よいか。我の王道は単純だ。
    己に相応しい宝を獲得し、守護する。
    この愉しみを阻むものは
    ことごと
    悉く
    殲滅しよう。


    我にはそれのみだ。悪鬼か嵐のようなものと諦めるが良い。
    なにしろ母が女神だ。人間的でないのは当然だろう?」


    くつくつと笑いながらギルガメッシュはグラスをあおる。


    話はここで終わ・・・・・なに?


    「ほう、今のがSGか。
    思えば、我の生誕の話なぞ
    誰にした事もなかったな。


    よいぞ、ここまで生き延びた褒美だ。
    謹んで受け取っておけ」


    ・・・・・SGを、手に入れてしまった・・・・・・!


    いや、でもどうなんだこれ。
    ギルガメッシュにとって重要な話ではないのだろうが、
    SGというのはもっとこう、お互いの新密度をあげて
    ようやく垣間見られるものではないのか・・・・・・?


    「馬鹿め。親密度なんぞあがるものか。
    今の我は通常の我より欲が薄い。
    基本、他人事でもあるしな。


    受肉の一つでもすれば人として血が騒ぎ、
    我の性質もその時代にあった人間性に偏るだろうが―――
    ここではその変質もない。


    よって、我は気ままに
    セラフ
    SE.RA.PH
    を漫遊するのみだ。
    この程度の秘密、運賃としてくれてやる」


    ・・・・・・はあ。
    神々の時代から怖いもの知らずで、
    自らの欲望のみで生きてきた英雄。


    その在り方も生前も、
    サーヴァントとして現界している今も変わりはないらしい。


    ・・・・・・というか。


    本当に、なんでこんなメチャクチャなのが
    サーヴァントとして存在しているんだろう・・・・・・?


    Gilgamesh SG 1: Keystone of Heaven

    天の楔

    ギルガメッシュの在り方を示すもの。
    古代における神の在り方と、彼の出自を示している。


    曰く、この宇宙において神は二種類に分けられる。
    元からあったものが神になったものと、
    神として生まれ変わったものだ。


    元からあったものとは、
    太陽、月、といった天体や
    嵐、自身、といった自然現象を信仰の対象としたもの。


    神として生まれ変わったものは、
    初めは人間よりだったが、
    様々な要因で人間から逸脱し、信仰の対象になったもの。
    英雄や救世主、
    繁栄に欠かせないシステムなどがこれに該当する。


    メソポタミアにおける神は前者にあたる。
    自然現象が意思や人格を持ち、
    天上の法として君臨したものだ。
    その神々が地上の人間をいさめるために送り出したものがギルガメッシュである。


    天の
    くさび

    神代から離れていく地上をつなぎ止めるため、
    神々の手によって生み出された王。


    しかし、彼はその役割をよしとしなかった。
    自らの要求を第一と考え、人として王国を統べ、
    神々の在り方を旧時代のものと一蹴した。


    ”神には従う。敬いもする。だが滅びよ。
    我を生み出した時点で、貴様らは自ら席を失ったのだ”


    かくして、古代ウルクに初めて、
    神より袂を分かつ王が誕生した。
    英雄王ギルガメッシュ。楔として望まれた王は、その実、
    旧時代にとどめを刺す槍の
    ほさき
    穂先
    になった。


    Gilgamesh SG 2 Conversation (Ch.5)

    ・・・・・不意に、くらりと視界が暗転した。


    どうも貧血のようだ。
    迷宮探索の疲れが溜まっているのだろう。


    「む。顔色はそうでもないが、
    バイタル
    生命反応
    が低下しているな。


    ・・・・・・ふう。貧弱にもほどがあるが、
    迷宮で倒れられていても面倒だ。
    しばし休んでいけ。我は構わぬ」


    言い方は刺々しいが、
    ギルガメッシュがこちらの体を気遣ってくれるのは珍しい。


    王様の気まぐれな発言に、”それじゃあ”と
    答えて寝台に横になる。


    ・・・・・・横になった途端、急速な眠気がやってきた。
    ・・・・・・体の芯からどっぷりと疲れていたようだ。


    ・・・・・・覆い被さってくるような虚脱感に身を委ねる。


    ・・・・・・戦いの現実はしばし休憩だ。
    ・・・・・・せめて一時、深い夢に落ちるとしよう・・・・・





    ―――土塊から、僕は生まれた。
       神の手でこねられた粘土。
       千差万別に変更する道具として作られた。





    ワタシは荒野で目を覚ました。
    目に映った原初の風景は広大な大地と空、
    そして、遠くにそびえ立つ城塞の都市だった。


    ふと、遠くから呼び声が聞こえた。
    ワタシが目を覚ましたきっかけは
    母の指でも、父の叱咤でもない。


    その呼び声が気になって、重い
    まぶた
    目蓋
    を開けたのだ。



    起きたばかりのワタシには理性がなかった。


    我が父は神々の王アヌ。
    我が母は創造の女神アルル。


    彼らはワタシに優れた力を与えたが、
    魂を吹く込むことはできなかった。


    そのため、目覚めてから数年、
    ワタシは獣たちと共に野を駆けるだけの生命だった。


    しかし、ワタシには目的があった。
    母に作られた時、使命を授かっていたからだ。


    くさり
    よ。お前は
    くさび
    を私たちに戻すのです”


    けれど、ワタシには魂がなかった。
    ただ野生に生きる事しかできない。


    ワタシには、人間としての意思が欠けていたのだ。


    日がな一日、動物たちと共に野を走るだけの幸福。
    ワタシは完全ではなかったが、欠落も存在しなかった。


    ・・・・・しかし。


    たまに足を止め、はるかな城塞に振り返る。
    荒野の彼方から、誰かの呼ぶ声がする。


    あの声は誰だろう。


    父ではない、母ではない。


    もっと違う誰かが、ワタシを呼んでいる気がした。


    理性のない私に嘆いた父は、ワタシに女をあてがった。
    かがみ
    すら見た事のないワタシにとって、
    そのヒト型は自己を知るいい教師となった。


    ワタシは知恵と理性を学んだ。
    天と地の
    ことわり
    をすべて教わった。


    あらかじめ作られた使命を実行するための、
    魂が吹き込まれた。


    ”エルキドゥ”


    そうして、ワタシは自らの名前を始めて口にした。
    世界はその時、極めて単純なものに切り替わった。


    ワタシの役割。
    ワタシの使命。


    おごりきったギルガメッシュに、神の怒りを示さなければ。


    ワタシは喜びに胸を躍らせた。
    流星のように荒野を駆けた。


    ワタシの存在意義。
    ワタシが作られた理由。
    ワタシが命を
    けるもの。


    ワタシと同じ、神に作られた人形に、天罰を。


    けれど、見つけ出した彼はまだ幼かった。


    ワタシと違い、彼は成長するらしい。
    ワタシと違い、彼には人間の血が混ざっているという。


    彼はまだ幼年期にいる。


    彼が成人するまで、ワタシは彼と競い合う事はできない。
    対等の在り方で戦わなければ、
    彼を
    いさ
    める事にはならないからだ。


    ―――そうして、ワタシは城塞都市を眺めている。


    呼び声はあの中から聞こえている。
    はやる気持ちを抑え付けて、彼の成長を日ごと数えた。


    幼年期の彼は、地上の誰よりも優れた王性を持っていた。


    寛容で、思慮深く、公正で、道徳を重んじた。


    道行く人々は誰もが彼を褒め称え、見惚れていた。
    理想の少年王の姿がそこにあった。


    おごりきっているなど、神の誤認としか思えなかった。
    幼年期のギルガメッシュに諌めるべき欠点など存在しない。


    ・・・・・・仮に問題があるとすれば、
    彼は神を敬ってはいるが、服従はしていない点だけだった。


    歳月を経って、少年は青年へと成長する。


    ワタシは神々の危惧が正しかった事を認めた。
    たった数年で彼は別人になった。


    独裁。圧政。強制。徴収。私利私欲による栄華のかぎり。


    ウルクの民たちは嘆いた。
    なぜこんな事になったのか、と。


    神々は頭を悩ませた。
    ここまでとは思わなかった、と。


    ・・・・・けれど、
    ワタシには、彼の豹変の理由が、痛いほど読み取れた。


    彼は生まれながら結論を持っていた。
    神でもなく人間でもない生命として独立していた。
    両方の特性を得た彼の視点はあまりに広く、遠く、
    神々ですら、彼が見据えているものを理解できなった。


    ありあまる力が、ありあまる孤独を生み出した。


    それでも彼は王である事を捨てなかった。
    自らに課した使命から、逃げることはしなかったのだ。


    ・・・・・なんという強烈な自我なのだろう。


    彼は真剣に神を敬い、人を愛した。
    その結論として、
    彼は神を廃し、人間を憎む道を選んだだけだったのだ。






    「貴様が、我を諌めると?」


    聖婚の儀を執り行う建物の前で、ワタシたちは出会った。


    「そうだ。僕の手で、君の慢心を正そう」


    慢心、ではなく、孤独、と言うべきだったが、
    それはできなかった。
    彼の誇りに傷をつけたくなかったからだ。


    ワタシたちの戦いは数日に及んだ。


    ワタシは槍であり、斧であり、盾であり、獣である。


    万象自在に変化するワタシを相手に、
    彼は持ちえるすべての力を振り絞った。


    「おのれ―――土塊風情が、我に並ぶか!」


    はじめて対等なものに遭遇した驚きか、怒りか。
    戦いの中、彼は秘蔵していた財宝を手に取った。


    あれほど大事に仕舞っていた宝を持ち出すのは、
    彼にとっては屈辱以外のなにものでもなかっただろう。


    はじめは追い詰められて、やむなく。
    けれど最後は楽しみながら惜しみなく、持てる財を投入した。


    戦いは―――どちらの勝利で終わったのか。


    彼はついに最後の蔵まで空にし、
    ワタシは九割の粘土を失っていた。


    衣服すら作れなくなったワタシの姿は、さぞ貧相だったのだろう。
    彼は目を見開いて大笑した後、仰向けに倒れこんだ。


    ワタシも地に倒れ、深く呼吸した。
    実のところ、あと一回しか動けなかった。


    「互いに残るは一手のみ。
    守りもないのであれば、愚かな死体が二つ並ぶだけだろうよ」


    その言葉の真意は、今でも分からない。
    だから引き分けで終わろう、と言いたかったのか。
    それは愚かしいので死体は一つであるべきだ、と示したのか。


    どうあれ、その言葉を聞いて、
    ワタシも彼に
    なら
    うように倒れたのだ。
    かがみ
    のようだ、とさえ思えた。


    「使ってしまった財宝は、惜しくないのかい?」


    なんとなし、そんな言葉を口にした。


    「なに。使うべき相手であれば、くれてやるのも悪くはない」


    晴れ晴れとした声で、ギルガメッシュはそう言った。



    それからのワタシは、彼と共にあった。
    駆け抜けるような日々だった。


    「貴様が来てからというもの、我の蔵に落ち着きがない。
    財宝を投げ撃つなぞ、頭の悪い癖をつけさせてくれたな」


    相変わらず収集癖は変わらないが、
    たまには使うことを覚えてくれたらしい。
    ワタシの、数少ない功績だ。


    フンババという魔物がいた。
    ワタシたちは力を合わせこれを倒した。


    ワタシは彼に問うた。
    なぜフンババを倒すと決めたのか。
    それは神々からの命令ではなかった。
    かといってウルクの民の為でもないはずだ。


    「いや、ウルクを守る為だが?
    地上の全悪を倒しておかねば、民どもが飢え死のう」


    何故か、と更に問うた。
    彼はウルクの民を圧政で苦しめている。
    その彼が、なぜ民の心配を?


    「不思議ではないだろう。
    我は人間の守護者として生まれたものだからな。
    この星の
    みらい
    文明
    を築くのが、王の役目だ」


    そう口にする彼の眼差しは、あまりに遠かった。
    同じように作られたワタシでさえ、
    その見据える先が分からない程に。


    「守護にも種類があろう。
    守ることだけが守護ではない。時には北風も必要だろうよ」


    この時、ワタシは彼を完全に理解した。


    「そうか。
    つまり君は、見定める道の方を尊んだんだね」


    照れくさそうに彼は笑った。
    幼年期の彼がたまに見せた、涼風のような微笑だった。


    ・・・・・彼が孤立を好んだ理由は分かった。
    彼が選んだ道は、
    彼一人で進まなければならないものだからだ。


    遥かな未来を見据える事を守護だと、彼は言った。


    その為に神を憎み、人を嫌うのなら、
    王は孤立したものでなければならない。


    人々の未来を好ましく思えば思うほど、
    彼は何者とも関われなくなる。


    裁定者にして収穫者。


    王が手にするものは結果だけ。


    その結果を生む”輝かしい過程”に、人間以上である彼が、
    介入するわけにはいかないのだ。


    「まあ、結果はつまらぬ織物になりそうだが。
    そうすると決めた以上、最後まで付き合うさ」


    そううそぶく彼に、耐え切れず、ワタシは言った。


    「僕は道具だ。君が裁定する必要のないものだ。
    世界の終わりまで、君の傍に有り続けられる」


    「たわけ」


    彼が愁眉を開いたのは後にも先にもこの時だけだったと思う。


    「よいか―――。それは、――――――というのだ。


    彼はそう続けた。


    ・・・・・この時、ワタシは輝く星のような、大切な言葉をもらった。
    ワタシが本当の意味で自我を持ったのは、この時である。







    これが最後の話になる。
    ギルガメッシュと女神イシュタルの決裂があり、
    イシュタルによって放たれた天の牡牛との戦いがあり、
    ワタシの、最後の時の話である。


    ギルガメッシュとその武器によって天の牡牛は去り、
    世界を覆っていた暗雲は途絶え、地上は洪水から救われた。


    ワタシは神に逆らった罰として、土塊に戻ろうとしていた。
    彼は崩れていく
    ワタシ
    土塊
    を、懸命に抱きかかえた。


    「許さぬ。なぜおまえが死ぬ?
    罰がくだされるのなら、それは我であるべきだ!
    全ては我の我が儘ではないか!」


    まだ空が泣いている。
    見ていられなくて、ワタシは彼に進言する。


    「悲しむ必要はありません。僕は兵器だ。
    君にとって数ある財宝の一つにすぎない。
    この先、僕を上回る宝はいくらでも現れる。
    だから君が頬を濡らすほどの理由も価値も、
    僕にはとうにないのです」


    そうだ。ワタシは兵器だった。道具だった。
    彼とは違う。
    ギルガメッシュは神の子として作られていながら、
    神々に逆らい続けた英雄だ。


    彼には、はじめから魂があった。
    生まれながらに自由意志があった。


    ワタシとは違う、本当の命。
    真に価値のある、ワタシのような消耗品とは違う星。


    ・・・・・ワタシは、ずっとそれに憧れていた。憎んでいた。


    なぜワタシたちは、
    同じ父に作られていながら、ここまで違う生き物なのかと。


    「価値はある。唯一の価値はあるのだ。
    我はここに宣言する。
    この世において、我の友はただひとり。
    ならばこそ―――その価値は未来永劫、変わりはしない」


    ワタシは兵器だった。
    兵器である以上、常に次代の兵器にとって変わられる。
    ワタシの価値は、神秘性は、この時代だけのもの。


    それを、彼は違うものにした。
    この先、永遠に孤独であることを代償に。


    ・・・・・あの時の言葉を思い出す。
    ワタシが、自分が道具だと宣言した時の彼を思い出す。


    「たわけ」


    「共に生き、共に語らい、共に戦う。
    それは人でも道具でもない。友と言うのだ、エルキドゥ」




       ―――ああ。
          なんて、罪深い。




    弱きを知りながら、弱きを省みることはなく。
    強きを知りながら、強きを認めることはなかった。


    理解者などいない。
    孤高であり続ける事が、彼の最大の誠意だったのに。


    そんな彼の
    きょうじ
    矜持
    に、ワタシは永遠の
    きず
    を付けた。


    雨はしだいに弱くなっていた。
    ワタシは元の姿に、荒野の土塊に戻っていく。


    後に残ったものは、天雷を思わせる、王の雄叫びだけだった。




    ワタシの記録はここで途切れる。

    ワタシはすでに消え去った
    かいこん
    悔恨
    だ。


    この先はアナタの未来。
    ワタシとは違う、人間であるアナタの物語だ。


    ・・・・・だからこそ、いま君に問うてほしい。


    まだ人間を愛しているか。
    今でも友の名前を、おぼえているか、と。


    遠い時代の過ちを、もう捨て去ってくれているのかを―――






    ・・・明かりに目を細める。
    ふる
    い夢を、見ていたようだ。


    「・・・・・・・・・・・・・・・」


    ふと顔を上げると、ギルガメッシュは目蓋を指で押さえていた。


    彼も微睡んでいたらしい。
    先ほどの夢の影響か、
    ごく自然に”眠っていたの?”と声をかけた。


    「・・・・・・・・・・・・そのようだ。
    我も多少、疲れていたらしい。
    取るに足りぬ、懐かしいものを見た」


    ギルガメッシュの声にはいつもの圧力が無い。


    そういえば聞いたことがある。
    契約を交わしたマスタ―とサ―ヴァントは精神的に
    繋がりが出来て、無意識の時・・・・・睡眠状態のとき、
    稀に記憶を共有すると。


    確信は無いが、先ほどの夢は
    ギルガメッシュの友人にまつわるものだと思う。


    自分が見た夢と同じものを、
    彼は見返していたのかもしれない。


    ・・・・・そう思うと、知らず口が動いていた。


    問いかけずにはいられない。
    契約者である岸波白野が、
    彼に投げかける言葉は―――


    branch:


     その友の名を覚えているか?
     その友と自分は似ている?
     もしかして、ギルって人間大好き?


    >その友の名を覚えているか?


    「その友・・・・・・?
    何を言い出すかと思えば、その友だと?
    勘違いをしているようだな。


    我が見ていたものは天の牡牛との戦いだ。
    友の夢などでではない。


    そもそも我に友など滅多にいるものか。
    いたとしても名前など忘れていよう。
    もう口にする事はできぬのだからな」


    不愉快そうにギルガメッシュは吐き捨てる。
    しかし、その声に微塵の怒りもなかった。


    『もう、口にする事はできない。』


    ギルガメッシュが友の名前を覚えているかどうかは、
    その返答だけで十分だ。


    [end branch]




    >その友と自分は似ている?


    「・・・何の話をしているかはあえて流すが・・・・・
    断言すると、まったく似ていない。
    共通点は目と鼻と口がある程度だろうよ。


    阿呆め。
    おまえのような間抜けに似た知己など、
    我の過去には一人たりとも存在せぬわ。


    貴様はただ一人の貴様だ。
    そのような下らぬことを、
    いちいち我の舌に乗せさせるな」


    あっさりと流されてしまった。
    けれど、今の言葉には親しみがこめられていた気がする。


    『誰にも似ていない、ただ一人の岸波白野』


    ・・・・・そんな言葉が、今はひどく嬉しかった。


    [end branch]




    >もしかして、ギルって人間大好き?


    「――――――――――――。」


    あ。ギルガメッシュが固まった。
    恐ろしげな表情をしているが、あれは違う。
    英雄王は不意打ちを受け、面を食っていると見た。


    「・・・・・・・・・・・・何を言い出すかと思えば。
    この我が人間を愛しているか、だと?
    貴様、今までなにを見てきたのだ?


    我が人間をどう見ているかなど、
    貴様の扱いから身に染みていよう!
    分かりきった事を我に問うな!」


    ヤケクソ気味に怒られてしまった。
    言葉に窮した子供が拗ねるような態度である。そして、


    『貴様の扱いから身に染みていよう―――』


    その言葉通りに答えを出すなら、彼が人間に対して
    どんなスタンスでいるかなんて、分かりきった事だった。


    [end branch]


    「ふん。下らぬ戯言をほざける程度には回復したようだな。
    では休息もここまでだ。ゆくぞ、白野よ。


    そして断っておくが、我が見ていたのは我が半生の軌跡だ。
    生を受け、生を終えるまでの、な。


    はじめは神を認め、人を守った。
    幼年期を終え、成人してからは神を憎み、人を好んだ。


    それだけの夢を見たにすぎん。
    仮に、おまえが我の記憶を垣間見たとしても、
    それは貴様の主観。


    我の真実とはほど遠い。
    それを弁えることだ」


    そう言って、ギルガメッシュは先に出て行ってしまった。


    こちらも急い寝台から起き、
    黄金の背中を追いかける。


    ・・・・・確かに、先ほどの見た夢は彼の主観ではない。
    ギルガメッシュのものでもなく、
    岸波白野のものでもない、何者かの見た夢だった。


    けれど。
    あの夢の中で彼が口にした言葉は、紛れも無い真実だ。




    ”未来永劫、その価値は崩れない―――”




    そう言った孤高の王がいた事だけは覚えておこう。


    そして、あの夢の持ち主よ。

    申し訳ないが、捨て去ってほしいという貴方の望みは、
    果たされることはなさそうだ―――


    Gilgamesh SG 2: Chains of Heaven

    天の鎖

    ギルガメッシュの幼年期を示すもの。
    対等の友人との戦いと、その冒険を表している。



    この世でただひとつ、永遠に変わらぬ価値の
    はなし
    物語


    Gilgamesh SG 3 Conversation (Ch.6)
    ついにギルガメッシュの伝説、その終わりまでを調べ上げた。


    黄金の王。人を人と思わぬ絶対者。
    文明の黎明期ではあるが、この世のすべてを手に入れた男。


    人類史には偉大な統治者、指導者が大勢いる。
    東征を駆け抜けた征服の王もいた。
    巨大帝国を築き上げた始めの皇帝もいた。


    だがやはり、その中でもギルガメッシュは異彩を放つ。


    彼は民や国より己を優先した。
    征服欲も好奇心も、彼は持ち合わせていなかった。


    おそらく、彼は初めから多くのものを持ちすぎたのだ。
    そのため自身を第一に考えた。


    その果てにあったものが不死の探求。


    人類最古の物語、「ギルガメッシュ叙事詩」にある、
    不老不死の
    れいそう
    霊草
    を巡る逸話である。


    「ん?どうした、顔を曇らせおって。
    またぞろ下らぬ悩み事か?
    よいぞ、苦しゅうない。話してみよ」


    幸いな事に英雄王はご機嫌らしい。


    よし。ならば訊いてしまおう。
    あやふやにしたまま最後の戦いを迎えるのは
    気持ちのいいものではないし。


    それでは―――


    >どうして不老不死の薬を手放したの?


    「------なに?」


    いや、そもそもどうして不老不死を求めたのか。
    伝説では"死が怖くなって"とあるのだが―――


    この英霊が、そんな殊勝な性格とはとても思えない!


    「そうか。
    我の叙事詩を最後まで調べたという訳か。
    では、その疑問も何故とは言うまい。


    だが、その質問は我の深層に触れるものだ。
    知りたいのなら答えてやるが、
    貴様にその覚悟はあるか?


    我にあの忌々しい話をさせるのだ。
    貴様は一生涯かかっても返せぬ負債を追う事になる。
    それでも聞きたいか?」


    ・・・・・思いがけない切り返しだった。


    ギルガメッシュの口調は、怒っても楽しんでもいない。
    今までにないほど淡々としている。
    つまり真剣という事だ。


    自分は―――


    「では語ってやろう。
    なに、話はすぐに終わる。
    なにしろ叙事詩通りの顛末だからな」


    って、勝手に話を始めてませんか―――?!


    なんというギルガニズム、
    こちらには「はい」「いいえ」の選択すら存在しなかった!


    「照明を落とせ。
    舞台としては物足りぬが、
    少しは気分を盛り上げねばな」


    「先々代の王、ルガルバンダと女神リマトの間に
    我は生まれた。人として最上級の肉体と、
    真理に至る知恵を与えたれてな。


    我の幼年期はそれなりに善人だったそうだ。
    ウルクの民からは花よ蝶よと愛され、
    最高の王を得た、と喜ばれたらしいからな」


    ・・・・・・いや、ちょっと待ってほしい。


    だそうだ、とか、らしい、とか
    自分の過去に使うべき表現ではない。


    ぜっさん記憶障害中の自分が言えることではないが、
    子供の頃の記憶が曖昧なのか、英雄王は。


    「曖昧だとも。幼年期の我と今の我は、
    まったく性質が異なる。
    幼年期の自分など知覚する事さえできん。


    幼年期の我も同じだろうよ。
    成人した後の自分がこの我と知っていれば、
    成長を止めていた可能性すらある。


    まあ、所詮は
    もし
    仮定
    の話だが。
    我は成人し、自らの方針を定めた。


    人を治める王としては生きぬ。
    人を諫める嵐として生きる、とな。


    そこからの話は叙事詩にある通りだ。
    我は思うままに奪い、収集した。


    人も国も我のものだ。
    やつらが生み出す宝、可能性、
    その全てを集め、我が物とした。


    なぜか?
    決まっている。裁定するためだ。


    人間は発明の化身だが共通の基準を持たぬ。
    いや、共通の基準がないからこそ、
    新しいモノを生み出し続ける。


    なればこそ、絶対の基準が必要だ。
    人を超えながらも人であり、
    神に属しながら神ではない裁定者がな。


    治めるだけなら人でよく、
    脅かすだけなら神でよい。
    神々はそれを最後まで理解しなかった」


    裁定者・・・・・・そういえば、
    カルナはギルガメッシュをそう呼んでいた。


    見定めるもの。処断するもの。
    人の価値観に左右されない罰の化身。


    それが、ギルガメッシュの根底にあるものだと・・・・・・?


    「ウル・ナンムの法典が定められる前の話だ。
    後にハンムラビめがさらに細かく定めたが、
    根本は人が人を訴える為の法よ。


    我は我の基準で生きた。
    財を集め、女を抱き、友と戦い、
    地上の全悪を滅ぼした。


    その仕事が済んだ後にな、
    ある命が塵に帰った。
    有体にいえば死を迎えたのだ。


    我はそれまで、死を悼んだ事も、
    死を恐れたこともなかった。
    意識さえしていなかった訳だ。


    だが、目の前で対等の力を持っていた者が消えた。
    誰であれ死はあると知ってはいたが、
    実感したのはアレが初めてだった」


    ギルガメッシュの言う"対等の者"とはエルキドゥの事だろう。


    叙事詩に曰く、ギルガメッシュはエルキドゥの死を
    目の当たりにし、自らも死の運命にあると気づき、恐怖した。


    ついには死から逃れるために、
    死を克服したという
    けんじゃ
    賢者
    を訪ねる事にした。


    英雄王の最後の冒険。
    冥界キシュガルへの不老不死探索である。


    「無論、不老不死の薬について考えていなかった訳ではない。
    我の蔵には地上すべての財宝を収められねばならんからな。


    ヤツが塵に帰らずとも、いずれは
    とりかからねばならない仕事だった。
    加えて、我には理由が出来た。


    我はヤツを奪った死を嫌い、恐れた。
    生まれて初めて、己の生に恐怖したのだ。
    そこからの旅は滑稽の一言に尽きる。


    冥界には死を克服した男がいるという。
    我はそれまでの人生と同じ年月、
    荒野をさまよい、冥界をめざし続けた。


    どうだ?伝説の通りだろう?
    我は死にたくない一心でみじめに
    地べたを這い続けた。


    おまえたちと同じ動機だ。
    神の子も、死を前にしては人間と
    なんら変わりはないという話だ。


    だが、愚かさにおいても我は貴様より上だった。
    ・・・・・・見苦しくも、我は自分の浅ましさを
    飲み込み続けたのだ。


    何の為に、誰のために、
    死を超えようとしたのかも
    分からないまま。


    ただ、
    己は永遠不滅でなければならん、と
    ソラを睨み続けてな」


    懐かしむように彼は語る。


    何十年の間、荒野を彷徨ったギルガメッシュ。
    王の誇りも、威光も、権力もかなぐり捨てたと。


    すべては死を恐れ、死にたくない一心で。


    ―――でも、それは本当に?


    死を恐れたのは本心だろう。
    しかし、それは理由の一つに過ぎないのではないか。


    そもそも、彼はなぜ"死"を嫌ったのか。


    友の死への怒りか。
    自分と対等の物すら死ぬという恐怖からか。


    ・・・・・・違う。
    根拠はないけれど、それは違うと断言できる。


    彼はきっと、役目を放棄する自分を許せなかったのだ。


    彼は見定めると決めた。
    人々の裁定者であると決めた。


    日々の幸福ではなく、
    人々の営み、その行く末を見届けると決めた。


    それこそが彼の王道だった。
    だからこそ―――


    "その最後"を見定めるために、
    この世の終わりまで有り続ける、不滅の体を求めたのだ。


    「冥界に辿り着いた我は賢者から
    不老不死の秘密を聞いた。


    なんという事はない。
    賢者は神の列に加わり、
    長寿を得たというだけだった。


    まさにお笑いぐさだ。
    賢者は半ば植物と化していた。
    神の列に加わるとはそういう事だ。


    我は人の欲望を抱いたまま
    不滅でなくてはならん。欲望を味わえぬ
    体で永遠を生きてなんになろう。


    我は冥界を後にした。さっさとウルクに戻り、
    我が宝物庫を完成させる気になった。
    しかし、だ。


    賢者は自らの在り方を否定され、
    弱気になったのだろう。
    我にある秘密を伝えてきた」


    あるいは、神による不老不死を否定した
    ギルガメッシュを疎い、同じ存在に落としたかったのか。


    その賢人は語った。


    "貴方さまが神に従えぬのはわかりました"
    "私もアヌ神の慈悲を乞えとは言いませぬ"


    "その代わりに―――ある秘密を、教えましょう。"


    賢人はギルガメッシュに、
    神々の情けを乞わずとも不老不死になる方法を伝えたのだ。


    深淵に生える霊草の根。
    これこそが不老不死の秘密だと。


    「そんなものを口にしたところで、
    植物になるのでは話にならんが、
    それはそれで珍しい宝だ。


    不老不死の妙薬として我が蔵を飾るだろう。
    我は深淵に立ち寄り、霊草を瓶に詰め、
    地上に戻った。


    これが事のすべてだ。
    我はウルクに戻り、城塞都市と我が蔵を
    完成させ、眠りについた。


    不老不死を求めた理由はこんなところだ。
    うむ。まさしく伝説通り、
    何のひねりもない真実だったな!


    では話は終わりだ。
    この問いの代償は後でゆるりと考えてやる。
    楽しみにしておけよ?」


    え・・・・・・?い、いや、それはないっ!


    ではな、と幕を閉じようとするギルガメッシュに抗議する。
    知りたかったのは"不老不死を求めた理由"ではない。
    せっかく手に入れた霊草を、どうして手放したかという事だ!




    「はあ・・・・・・。白野よ、何度"伝説通り"と
    我に言わせるのだ。


    アレ
    霊草
    は蛇にくれてやった。
    我は水浴びをしている隙に、不老不死を
    かっさらわれた慢心の徒。


    欲望を良しとする我が
    野を這う蛇の欲望に足をすくわれたのだ。
    ただ、"腹が減った"という欲望にな。


    れいそう
    霊草
    を飲んだ蛇は脱皮という特性を得た。
    不老不死ではないが若返りの機能だな。
    中々の妙薬故、我の蔵にも入っているぞ?」


    それだ。


    自分もやっと分かった。
    気になっていた―――
    いや、引っかかっていたのはそこだったのだ。


    叙事詩において、ギルガメッシュっは蛇に霊草を盗まれた。


    不思議なのはその後だ。
    彼は再び冥界に赴かず、ウルクに戻ってしまった。


    半生をかけて追い求めた不老不死を、なぜそこで諦めたのか。
    その時ギルガメッシュが何を見たのか、自分は知りたい。


    「くだらぬ事を―――
    だがまあ、確かに不思議よな。
    あの時の心境は我にも言葉に出来ぬ。



    神に準える不老不死など不要。
    そう語りながら、心の一端で
    我は期待していたのだろう。


    地上に戻った我は自らの結果に
    笑みをこぼした。これで死を打倒できる。
    我が友の雪辱を晴らせるのだと。


    同時に、ウルクの民どもの声も想像した。
    不老不死を持ち帰ったとあらば、民どもの
    賞賛は今までにないものだ。


    所詮、我も肉を持った人の子だった・・・・・・
    という事だな。
    若気の至りというヤツよ。


    しかし、そうなると虚栄心も顔をだす。
    途端、それまで一顧だにしていなかった
    自身のみすぼらしさが気になってな。


    ウルクに戻る前に身を清めようと、
    手近な泉で疲れを癒やした。


    積もり積もった数十年物の疲れだ。
    水は天井の風のように、霊峰の雪のように、
    温かく、冷たく、柔らかに我を癒やした。


    ―――安らぎ、というのだろうな。
    肉体も精神も、
    長きの淀みから解放されるようだった。


    我はこの時ほど、
    自身の成果に酔いしれたことはない。
    叫び出したくなるほどの陶酔だった。


    白状すれば、それが我にとって初めての
    悦びでな。財を集めるのは我の本能。
    呼吸のようなものだ。悦びではない。
    だが―――あれは違った。
    我ははじめて、この世に生を受けたことを
    感謝し、歓喜した。


    人としての視点を持つ、などと謳っておきながら、
    我はあの時まで、
    人間ではなかったのだ。


    我はすべてから解放されていた。
    迷いも恐れもなく、執着も責務もなく、
    圧倒的な全能感に身を震わせた。


    これが生命の躍動。これが我欲の報酬。
    この、宇宙が誕生した結論とも言える悦びを、
    我は永劫、欲しいままにできるのだと。


    だが、そんな愚か者を待っていたのは
    蛇めの盗み食いだ。霊草は失われていた。
    蛇は新しい体を得て去っていた。


    ―――この時、我に走ったのは笑いだ。
    腹がよじれるほど笑った。
    おかしくておかしくて仕方がなかった。


    見ろ、これが結論だ、と。
    我は自らの愚かしさに大笑いした。


    我が手にし、誇るものは「無」だけだ。
    ああ、何も得られない、
    という事ではないぞ?


    最終的に我の手には何も残らない―――
    それこそが、我の仕事に与えられる
    唯一の報酬だと、理解したのだ。


    初めて得た命の充実も、生の悦びも、
    このように一瞬で消え去るもの。


    これこそが人の世だ。
    これこそが、我が見定めるべきものだ。
    永劫不滅の身でこの醍醐味の何が分かろう。


    不老不死など所詮凡俗の不始末。
    長く行き続けなければ終わりに立ち会えない
    雑種どもの夢にすぎん。


    我に不老不死は不要だった。
    もとよりこの
    まなこ
    は未来を見通す。
    死を恐れる理由は何処にもなかったのだ。


    我はあの時代にあり、既にして不滅であり、
    時を重ねずとも
    遥かな未来を見据えればよい。


    ―――人類最古の物語。
    後の世に語られ続ける英雄としてあれば、
    我の責務は果たされる。


    話はそれだけだ。
    我はあの時、人として生まれ、
    悦びを味わった後に人として死んだ。


    すまんな。以前、我は生まれた時
    から完全だった、といったのは誤りだ。
    我とて未熟だった時はある。


    我は生涯のほぼ全てをかけて成長した。
    肉体は友との日々で育ち、
    精神はこの時、成熟を迎えた。


    ―――長い幼年期が、ようやく終わったのだ。


    見上げたソラは何処までも広かった。
    我の目を持ってすら、
    見通すには幾星霜、といったところだ。


    その頃には我の体も朽ち果てる。
    だが人間の
    せかい
    認識
    は広がっていく。
    いずれ何億年も先の光すら見通すだろう。


    ・・・・・・そんな未来を、我は見たのだ。
    それは心躍る風景だった。
    思えば我はやる気を失っていたのだろう。


    集めるべきはすべて集めた。
    今の時代にはもう、
    これ以上の愉しみはない。


    ならば潔く滅びるだけのこと。
    死など何度でも味わえばよい。


    その後にいくらでもよみがえる。
    その度に、その時代を見定めよう。
    この世の終わりまで。


    人類が我の
    にわ
    を越え、
    暗い大海にこぎ出し―――ソラの果てに
    辿り着き、結論を出すその日まで。」




    ・・・・・・それが、彼が見た末期の夢だ。




    蛇に盗まれた霊草を笑い飛ばしたギルガメッシュ。
    気がつけば日は昇っていた。
    彼はいっときだけ胸に咲いた人としての悦びに笑いながら、
    ウルクへの帰路についたのだ。


    それがギルガメッシュの冒険の終わり。


    彼はその後、英雄たちを統べる王としてウルクを治め、
    この世を去った。


    人類最古の英雄として。
    この世で最初に"物語になった"偉大なる王として。





    長い話は終わった。


    マスターとサーヴァントの繋がりから、
    その時のギルガメッシュの心が伝わってくる。


    不老不死の
    れいそう
    霊草
    なんて、その時に得た真理に比べれば
    確かにどうでもいいものだ。


    「---まあ、ウルクを完成させた後、
    こっそり深淵に出向いて回収したがな。
    あれはあれでレアな宝だ」


    回収したんだ?!


    ぜんぜん我欲から解放されてないじゃないか英雄王・・・・・・!


    「む。そう言うな。
    財を集めるのは我にとって本能のようなもの、
    無言で流せ。


    備えあれば憂いなし、と言うだろう?
    いつか子供にまで若返らなければ
    やっていられない事態がくるとも限らぬのだぞ?」


    そうですか。
    そんな事態がこない事を祈りたい。


    ・・・・・・けれど、ようやく自分にも読み取れた。


    宇宙の真理と同一したかのような英断も、
    酔っぱらって前後不覚の時の悪政も、
    彼が行うのなら紛れもない王の裁定となる。


    絶対王者とはそういうものだ。
    それが自分をここまで導いてきたものの正体だ。


    「ほう?もしや貴様、尊敬の眼差しで我を
    見ているな?よかろう。存分に見よ。
    何なら着替えても構わないが?」


    結構です、と全力で断った。
    そもそも尊敬なんてしていないし。


    自分はあくまでマスターとしてギルガメッシュを理解し、
    戦いを有利に運ぼうと努力しただけである。


    だから、別に・・・・・・彼の根底にあるものが邪悪なものでは
    ないと分かって、ちょっとだけ嬉しいだけだ。


    あ、いや、かとってギルガメッシュが善人という事は決してなく、
    アレは依然として頭の痛いサーヴァントなワケで―――


    「ふ。陥落するのは貴様のほうが先であったか。
    あれであろう?
    リンめのSG1と同じだな?」


    ないし!


    間違ってもあんな恥ずかしい感情の発露は採用しません!


    「そう取り繕うな、余計に
    浮き彫りになるではないか。
    さすがの我も頬を掻くというもの。


    だが切りもよい。昔話はここまでだ。
    戦いに戻るとするぞ、白野。
    これ以上の会話は慢心の元になる」


    ギルガメッシュは愉快げに笑いながら立ち上がった。
    こちらも咳払いをして気を取り直し、もちろん、とうなずく。


    束の間の休憩で、望んでいた答えは手に入れた。


    後はマスターとして、ギルガメッシュと共に戦場に戻るだけだ。


    Gilgamesh SG 3: Death's Poison
    死の毒

    ギルガメッシュの青年期を示すもの。
    不老不死の探求と、その顛末を表している。


    かくして、彼はそのように幼年期を終えた。
    血も涙もない暴君。


    あらゆる財宝・あらゆる悦楽を究め、楽しんだ英雄。


    善も悪も等しく扱い、断罪する王。
    絶対的な基準が「自分」なので、
    他の思想、在り方に共感することはない。
    唯我独尊、という点では
    マケドニアの征服王と同一視されるが、英雄王と征服王の
    最大の違いは"臣下を必要としていない"点にある。


    この英雄は最初から最後まで"己"だけで君臨した。
    彼が愛するものは財宝、道具であり、
    人は消え去るものでしかなかったのだ。


    ・・・・・・たとえそれが、
    どれほど愛するに値するものと認めようとも。
    Last edited by Reiu; April 4th, 2013 at 01:49 AM.

  4. #4
    Those CCC ending translations are kind of suspicious. I was just skimming to see how the Kiara flashbacks were translated and came across this:

    "He couldn't save me."
    "He couldn't do anything."
    "He... couldn't save a single person."

    This part over here should be

    "They can't save me. They can't do anything. They won't do anything for me. They.......people won't save other people."

  5. #5
    Κύρια Ἐλέησον Seika's Avatar
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    OK, transcription dump too then. Guess if you guys are going to kick around in here picking up random bits to go over, we might as well collect it all together. (Also it lets me get rid of all these spare tabs).

    B.B. Matrix (incomplete)



    Matrix: BB, Entry: "支配の錫杖 / Tin Rod of Supremacy"

    BBが持つ教鞭。
    ]上級AIとしての権限をフルに使用できるデバイス。
    月の裏側限定ではあるが、これによってBBは
    SE.RA.PH内の霊子法則(ゲームルールを変更する事ができる。

    ◆[

    バビロンの獣がかぶる『十の支配の王冠』を
    教鞭に変えたもの。
    これは七つの首の獣が女性原理に対応する男性原理であり、
    その本質はファロス(まっすぐな棒)だからである。[

    大いなる竜から王座と権威を与えられ、さらに42ヶ月の間、どれだけ不遜な言葉を吐いてもよく 、あらゆるも のを
    冒涜する権利を与えられたという世界の王の象徴。

    獣の首はローマ帝国の七つの丘
    カピトリウム、パラティウム、アウェンティヌス、
    エスクイリヌス、カエリウス、クイリナリス、ウィミナリス、すなわちローマ帝国そのものを意味 し、
    十の角はその皇帝
    アウグストゥス、ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロ、ウェスパシアヌス、ティトゥ ス、ガルバ、
    オト、ウィテリウス……を象徴している。



    Meltlilith Keywords and Skills


    KEYWORD
    01
    サラスヴァティー・メルトアウト
    弁財天五弦琵琶




    BBがアルターエゴに与えた宝具。


    本来は対人ではなく対衆、対界宝具。
    戦闘や戦士に用いるものではなく、
    一定の文明を築いた文明圏に用いるもの。


    メルトリリスの蜜は
    肉体だけでなく精神まで甘く溶かす。
    この宝具はそのコミュニティーの良識、道徳を
    とろけさせ、群体のように一体化させてしまう。


    そうして身も心も社会もスライム化したものを
    踏みにじり、吸収するのが本来の力である。


    非戦闘員に対して絶大な効果を発揮するあたり、
    メルトリリスのたちの悪さがにじみ出ている。


    材料になったものは七福神の一柱であり、
    宗象三女神、宇賀神などと同一される女神、弁財天。


    自然現象、中でも水や風、音楽や言葉、弁舌、詩文といった
    “流れるもの”を操る弁財天の琵琶を
    宝具としてカタチにしたもの。
    弁財天の源流は
    インド神話の河の女神サラスヴァティーである。
    彼女は創造神ブラフマーによって生み出されたが、
    あまりの美しさに自らの伴侶にと望むブラフマーの熱烈な
    視線に耐えきれず、必死に逃れようとした経緯がある、
    愛の臆病な女神である。
    サラスヴァティーは芸術や学問を司る女神であり、
    弁財天として崇拝されるようになってからは
    財物の増進にも権能を持つようになった






    02 クライム・バレエ
    単なるバトルスタイル。
    クラシックバレエに傾倒するメルトリリスが
    自らを再調整した結果、成立した攻撃スキルの数々。
    元から完成された物語・舞台をスキルに変換する事で
    多彩な能力を持つにいたった。


    その引用は多岐にわたる。衣かはその解説とする。


    『踵の名は魔剣ジゼル』
    クラシックバレエ「ジゼル」より
    恋したアルブレヒトの裏切りから絶望し、
    ジゼルは彼の剣を使った狂乱の踊りの中で息絶えた。
    結婚を前にして死んだ女はウィリと呼ばれる亡霊になる。
    ジゼルは男を捕まえては踊り殺すウィリの一員となるのだが…





    『許されぬヒラリオン』
    クラシックバレエ「ジゼル」より。
    ジゼルを騙したヒラリオンはウィリに囚われ、
    その罪を清算する事になる。彼は許されず、
    明け方を待たずして踊り狂い、衰弱死した。





    『さよならアルブレヒト』
    クラシックバレエ「ジゼル」より。
    ウィリに囚われたアルブレヒトだが、
    ひとりのウィリの助けにより一命を取り留める。
    衰弱死を逸れたアルブレヒトがその顔をあげた時、
    最愛の少女の姿は幻のように消えていた。





    『臓腑を焼くセイレーン』
    クラシックバレエ「放蕩息子」より。
    田舎領主の息子は都会での暮らしに憧れて出奔。
    街では多くの誘惑が待っており、
    その最たるものが百戦錬磨の手管で男を
    墜落させる妖婦セイレーンだった。









    しかし、これらのスキル系統は目くらましにすぎない。
    クライムバレエはメルトリリスの行った不正行為を指す。


    メルトリリスは自らを無敵にするため、
    月の裏側における基本ルール『時間感覚の喪失』を
    『メルトリリスの当たり判定の喪失』に書き換えていた。


    自分を鍛え上げるのではなく、
    世界のルールを変えて特権をほしいままにした
    メルトリリスの行為は犯罪行為そのものだ。






    03 複合神性
    アルターエゴは英霊複合体として
    創造されたハイ・サーヴァントである。


    BBはムーンセルのサーヴァントアーカイブにアクセスし、
    その中からエゴと適合する女神を選び、データを再現。
    アルターエゴを女神の複合体として成立させた。


    メルトリリスに組みこまれた女神は三体。


    一神目はギリシアにおける純潔の処女女神アルテミス。
    潮の満ち引き、すなわち月の運行と連動しており、その魔力を
    受けて狙った者を必ず射抜くと同時に、疫病と死をもたらす。


    二神目は旧約聖書に登場するレヴィアタン、あるいはウガリット神話のリタンに由来する、蛇十字 の杖。
    紅海を割ったモーセの杖と同根の存在であり、
    同時にその杖によって割られた海そのものの象徴でもある。
    持つ者に水のごとく変化する性質を与え、どのような状況にも
    順応可能とする。さらに変幻自在にその姿を変え、自らが嫉妬する者の姿となる事もできるとされ た。


    三神目はインドにおける河の女神サラスヴァティー。
    自然現象、中でも水や風、音楽や言葉、弁舌、
    詩文といった“流れるもの”を操る能力を持つ。
    そこから流れる音色は、聞く者の心に任意の感情うぃ
    湧き立たせ、さらにコンピュータネットワークなどの
    電子の流れにも干渉する。




    SKILL
    01 加虐待質 [A]
    戦闘において、自己の攻撃性にプラス補正がかかるスキル。
    プラススキルのように思われがちだが、
    これを持つ者は戦闘が長引けば長引くほど
    加虐性を増し、普段の冷静さを失ってしまう。
    バーサーカー一歩手前の暴走スキルと言える。


    攻めれば攻めるほど強くなるが、反面、
    防御力が低下してしまう。
    無意識のうちに逃走率が下がってしまう
    マイナス面もあり、普段冷静なメルトリリスにとては
    相性の悪いスキルと言える。




    02 メルトウィルス [EX]
    イデス
    id_es

    と呼ばれる、
    アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。


    スキル『吸収』から進化したチートスキル。
    エナジードレインの最上級。
    ドレイン、コピー、スケールダウンなどを可能とする。


    ドレイン成立には二工程あり
    まずメルトリリスの体内で生成されるウィルスを
    どく

    として
    対象に注入し、『経験値』『スキル』『容量』等の、
    その時に奪うパラメーターを融解させる。
    その後、ウィルスによって液化したパラメーターを吸収、
    コンバート
    変換し

    、自らの一部とする。


    カタチさえあれば有機物、無機物、問わず
    ドレインする事が可能だが、カタチのないもの……
    精神性やスキルといったものは融解する事はできるものの、
    これを“自分のもの”に変換する事は難しく、
    単純な養分にする事しかできないようだ。


    このため、メルトリリスが“自分のもの”に
    できるものはおもに『経験値』『容量』がメインとなる。





    この能力を利用して、
    メルトリリスは“自分の転写”を増やす事を計画した。
    電脳体の中身をすべて溶かし、自分……メルトリリスに
    変貌していく転移型のウィルスを作ったのだ。




    03 騎乗 [B]
    騎乗の才能。
    現存する動物なら野生のものであれ乗りこなせる。
    本来ならセイバー、ライダーといった
    騎士系のサーヴァントがこのスキルを持つのだが……


    メルトリリスがどうしてこのスキルを
    所持しているかは、想像にお任せしたい。


    Berserker Elizabeth Keywords and Skills



    01
    バートリ・エルジェーベト
    鮮血魔嬢


    エリザベートがその生涯に渡り君臨した居城を召喚し、
    己を際立たせる
    ステージ
    舞台

    とする宝具。
    サーヴァント化した後、
    究極の[ruby]アイドル[/ruby]を夢見るようになった
    エリザベートが得た最低最悪の宝具である。


    城の名は監獄城チエイテ。
    何百人という少女たちを拷問の末殺害した魔城であり、
    エリザベートは少女たちの生血で満たした
    ブラッドバス
    血の浴槽


    につかる事で巨大な魔力と魅力を維持している。


    地球上で、一、二を争う……な歌の才能と、
    城をそのまま巨大アンプに改造したステージが
    合わさった一曲は、まさにこの世の地獄と言える。


    黄金劇場とのコラボだけは許してはいけない。


    02 竜の逆鱗
    西洋の竜は“魔”とされるが、
    中華における龍は神的存在とされている。
    竜が最強の幻想種なら、
    龍は無敵……戦う必要すらない存在だ。


    しかし、そんな龍にも難所がある。
    アゴの下の鱗を触れると龍は猛り、
    荒ぶる力で地上をなぎ払うのだとか。


    このように、完全なる存在にも残念な部分はある。
    エリザベートもその例にもれず、
    体の一部(尾てい骨あたり)に鱗があるらしい。
    見られると本人は恥ずかしさのあまり赤面、
    パニックの後に、見た者に
    「自分に殺されるか」か
    「自分と婚姻するか」の二択を迫るという。




    03スーパーソニック
    エリザベートはスキル『無辜の怪物』によって
    竜の混血として魔人化している。


    龍にはそれぞれ属性を生かした最強の武器、
    ドラゴンブレス
    竜の息吹

    が存在する。
    赤竜なら炎を、青竜なら雷を、黒竜なら酸を、
    その息吹として広範囲に散布するのだ。


    ……とあるルールブックでは、
    そのダメージ数値はドラゴンの体力数値と同じとされる。
    人間を遥かに超越した体力数値のダメージが
    全軍に満遍なく行き渡る事を考えると、
    ドラゴン一頭に国が滅ぼされるのも無理からぬ話だろう。


    エリザベートのドラゴンブレスは超音波に属する。
    彼女は魔人化した事で肺そのものを異界化させ、
    凄まじいまでの肺活量を我ものとした。
    宝具を通じて増幅されるエリザベートのボイスは
    東京ドーム一個分に響き渡り、
    これを倒壊させる騒音とまで言われている


    名実ともにセイバーのライバル誕生の瞬間であった。




    SKILL
    01 狂化 [E-]
    凶暴化する事で能力をアップさせるスキル。


    ……が、エリザベートは理性を残しているので
    その恩恵はほとんどない。
    筋力と耐久がより
    “痛みを知らない”状態になっただけである。




    02 精神異常 [A]
    精神を病んでいる。
    通常のバーサーカーに付加された狂化ではない。
    他人の痛みを感じず、周囲の空気を読めなくなっている。
    精神的なスーパーアーマー能力。


    03 対魔力 [A]


    『無辜の怪物』によるねつ造と思いきや、
    実は本当に竜の血ま混じっていた。


    Fate/stay nightにおけるセイバー級の対魔力を有する。


    その出典はバートリ家の紋章から。
    かの家の紋章は紅い牙を象った盾状の紋章で、
    ドラゴンの勇敢さと力強さ、
    そして敵を生かしてはおかぬ残忍さを象っていた。


    Partial Passionlip Matrix: Status, Keywords and Skills



    Keyword
    01
    ブリュンヒルデ・ロマンシア
    死がふたりを分断つまで


    BBがアルターエゴに与えた宝具。
    対象への愛情が深ければ深いほど、
    命中精度とダメージ数値を増していく宝具。
    たとえそれが一方通行のものであったとしても、
    愛した相手は決して逃さない。


    材料になったサーヴァントは『ヴォルスンガ・サガ』に
    登場するワルキューレ、ブリュンヒルデ。
    自分を裏切り、その名誉を傷つけた夫シグルズへの
    復讐のために振るわれた愛憎の槍。
    厳密には、槍そのものではなく、ブリュンヒルデの
    シグルズに対する深い愛情と憎悪が槍の形を取ったもの。


    『ヴォルスンガ・サガ』において
    恐れを知らぬ英雄シグルズ(ジークフリート)は、
    炎に囲まれて眠るブリュンヒルデを妻とする。
    しかしそのあと、シグルズは彼女を裏切り、
    義兄弟の妻として差し出してしまった。
    ブリュンヒルデは当初、シグルズが記憶を
    失う酒を飲まされたためと考え、
    運命だから仕方がないとそれを受け入れた。


    だが、後に実際にはその時、シグルズはすでに
    記憶を取り戻していた事を彼女は知ってしまう。
    結果としてブリュンヒルデは、
    この世で最愛の夫を陰謀の末に殺害し、
    自らもまた己の命を絶ってその後を追ったという。




    02 ブレストバレー


    単なるトラッシュボックス。
    不必要なデータファイルを一時的に収納し、保管する機能。
    ごみ箱とも。
    パッションリップの場合、そのアイコンが
    なぜか胸の中心に設定されている。




    端的に言ってしまえば、
    ゴミならいくらでもため込める虚数空間ポケット。
    パッソンリップが遺したダストデータであるなら、
    どんな容量であろうと無限に収納できる。


    矛盾しているが、リップ本人のメモリ量を越えるモノすら
    この谷に棄てる事ができるようだ。


    一見すると便利な機能に見えるが、
    ダストデータは元のカタチには戻らないため、
    まったくもって無意味な機能。
    パッソンリップは感情を内に溜め込み、
    自壊/自傷するタイプの少女像である事から、
    このような特殊構造を獲得したと思われる。


    03 複合神性


    アルターエゴは英霊複合体として
    創造されたハイ・サーヴァントである。


    BBはムーンセルのサーヴァントアーカイブにアクセスし、
    その中からエゴと適合する女神を選び、データを再現。
    アルターエゴを女神の複合体として成立させた。


    パッソンリップに組みこまれた女神は三体。


    一神目はインドにおける美の女神パールヴァティー。
    盲目的に、そして献身的に
    夫である破壊神シヴァを愛した女神である。


    二神目は戦いの女神ドゥルガー。
    パールヴァティーの側面とされるドゥルガーは、
    十本の神授の武器を持っている。パッソンリップの
    巨大な爪はその十の剣を具現化したもの。


    三神目は北欧の戦いの女神ブリュンヒルト。
    愛した勇者と結ばれず、哀しみから破滅を呼んだ女王。
    ワーグナーの楽劇においてはブリュンヒルデとされ、
    死者の魂を天界に送る
    ワルキューレ
    戦乙女

    として登場する。
    言うまでもなく、こちらの顛末も愛に絶望し、
    愛する者をその手にかける悲劇だった。


    SKILL
    01 気配遮断 [A+]
    姿を隠して行動するスキル。
    アサシンのクラスが基本能力として持つスキルだが、
    その性格からか、パッソンリップんも取得しているようだ。


    その臆病さ、慎重さから優れた気配遮断を発揮するが、
    巨大な爪が邪魔をしてすぐに発見されてしまう。
    爪さえなければ優れたストーカーになっただろう。


    余談ではあるが、誰も気づかなかっただけで
    早い階段から岸波白野を尾行し、
    陰から監視・見守っていたとかなんとか。


    02 被虐待質 [A}
    集団戦闘において、敵の標的になる確率が増すスキル。
    マイナススキルのように思われがちだが、
    強固な守りを持つサーヴァントが
    このスキルを持っていると優れた護衛役として機能する。


    若干の防御値プラスも含まれる。
    Aランクともなると更なる特殊効力がつき、
    攻撃側は攻めれば攻めるほど冷静さを欠き、ついには
    このスキルを持つ者の事しか考えられなくなるという。


    03 トラッシュ&クラッシュ [EX]
    イデス
    id_es

    と呼ばれる、
    アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。


    スキル『怪力』から進化したチートスキル。
    どれほど巨大な容量であろうと
    “手に包んでしまえるもの”なら何であれその爪で潰し、
    圧縮する事ができる。


    圧縮されたものは五センチ四方のキューブとなるが、
    その質量は圧縮前の十分の一ほどしか軽量化できない。
    圧縮したものは、以降ダストデータとして扱われる。


    圧縮できるものはリップの手により小さい衣ものだけ――
    ではなく、彼女の視点上において
    “手に収まるもの”なら対象として扱われてしまう。


    たとえば、対象が『アリーナ』といった
    メガストラクチャ
    巨大構造体

    であった場合、
    アリーナを一望できる場所にいれば条件は成立してしまう。


    遥か遠方の、小さく一望できるアリーナに手をかざし、
    その手の上にアリーナの全体像がすっぽりと収まった時点で
    リップは『捉えた』と認識し、圧縮を可能とする。


    遠近法を無視した平面的な物理干渉だが、
    さすがに大きなものほど圧縮には時間がかかるようだ。


    Partial Elizabeth Matrix: Status, Keywords and Skills





    Keyword
    01 キレンツ・サカーニィ
    竜鳴雷声
    ハンガリーに古くから伝わる天候の精霊にして、
    雷鳴のドラゴンの威風を宝具としてコンバートしたもの。
    サカーニィとはこのドラゴンの名である。


    音と振動を増幅し、その共鳴によって風雨を呼ぶとされる。
    本来の機能は、持つ者の声に宿る威厳やカリスマ、
    癒しの波動、聞くだけで心を砕く悪意、
    または単に声量を9の9倍にまで増幅する。
    聴く者の体ばかりか心まで破壊・蹂躪する、魔の歌声である。


    02 竜の娘
    このサーヴァントは
    スキル『無辜の怪物』によって魔人化している。
    悪魔のように見えるが、
    その角と尻尾は竜のもの。
    八重歯は吸血鬼の牙ではなくドラゴンの牙らしい。


    『無辜の怪物』とは
    生前の行いから生じたイメージによって、過去や在り方を
    ねじ曲げられ能力・姿が変貌してしまうスキルである。
    同じスキルを物ヴラド三世はその死後、
    小説かの創作によって怪物におとしめられたが、
    彼女は生前の行いからこのような扱いを受けたようだ。


    03 拷問技術


    ランクAに該当。卓越した拷問技術。


    拷問器具を使ったダメージにプラス補正がかかる。
    このサーヴァントの場合、捕まえた人間を
    アイアンメイデンに閉じ込めて血を絞ったり、
    指折り器や拘束器具で苦しめて狂わせたり、
    時には思いついたように指や腕、首筋、乳房に
    噛みついてそれを食いちぎったりと、
    その残虐行為は多岐にわたる。


    Skill
    01 陣地作成 [B}
    監獄城を作り上げ、少女たちを監禁する。
    記録によると、この城の主は、
    一日に五人の処女を捕まえ、
    三人を血浴みのため処刑し、
    一人をペットとしてなぶり殺した。


    残る最後の一人には
    「このまま殺される」
    「脱出を企てるが仲間に裏切られて殺される」
    「衛兵に捕まって殺される」
    「城から落ちて事故死する」
    「……命からがら脱出し、悪魔を告発する」
    という運命への挑戦権が与えられた。


    ちなみに「脱出できる」運命の出目は1/1000である。




    02 竜の息吹[E]
    最強の幻想種である竜が放つマナの奔流。
    スキル『無辜の怪物』でドラゴン化しているものの、
    どこか無理をしてるのか威力は低い。


    03 カリスマ[C]
    支配階級としての威圧を示す。
    特殊な伝承補佐により、女性に対してワンランクアップ。
    男性に対しては妙に潔癖なところがあり、
    器具越しに触ることは大好きだが、
    直接触れる事は滅多にない。
    Last edited by Seika; April 3rd, 2013 at 07:16 AM.
    Beast's Lair: Useful Notes
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    Updated 01/01/15

    If posts are off-topic, trolling, terrible or offensive, please allow me to do my job. Reporting keeps your forum healthy.
    Seika moderates: modly clarifications, explanations, Q&A, and the British conspiracy to de-codify BL's constitution.

    Democracy on Beast's Lair

  6. #6
    Oh Seika, change the 本来は対人ではなく対象、対界宝具。 in Meltlilith's transcription
    to 本来は対人ではなく対衆、対界宝具。

    Didn't notice it was a 衆 until later.

  7. #7
    Κύρια Ἐλέησον Seika's Avatar
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    Aye, captain.
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    If posts are off-topic, trolling, terrible or offensive, please allow me to do my job. Reporting keeps your forum healthy.
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  8. #8
    闇色の六王権 The Dark Six
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    Thanks!

    (Ahem, the link for [email protected]'s Berserker profile brings you to a translation of Jojolion ch. 18.)
    Last edited by Sherrinford; April 3rd, 2013 at 08:08 AM.

  9. #9
    Super AI Youtuber BB-chan! Laith's Avatar
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    A better image for the Elizabeth matrix if you want to replace.


    Year 1

    Salt Corner

    Quote Originally Posted by hayate View Post
    He's the exception. We see him swimming in with the
    gold
    good
    waifus.

    He got his share of woes as with other players, but it has been overwhelmed by the sheer amount of different SSRs, both as F2P and P2P.

    I don't even wish to stand beside him as I got 2 consecutive IRs at my work the very same month after I got Jeanne.
    Quote Originally Posted by Gabriulio View Post
    Okay:

    First of all, a big FUCK YOU to everyone who got Holmes
    Second of all, a DOUBLE FUCK YOU at Laith because asahkwbebnfj,hhfshfls;
    Third of all, a TRIPLE FUCK YOU to people who quote Laith's gacha posts. THE WHOLE POINT OF HAVING HIM IN MY IGNORE LIST IS TO PREVENT THIS
    Quote Originally Posted by Aozaki-desu View Post
    fuck laith btw

  10. #10
    Anyone have transcriptions of the Setting sections in the Servants Matrix? I think that nobody got that yet.

  11. #11
    Fuckin' chicken grill!!! Kotonoha's Avatar
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    Just for you, I'll translate one of Andersen's Settings.

    Spoiler:
    BLANK PAGE

  12. #12
    Quote Originally Posted by Kotonoha View Post
    Just for you, I'll translate one of Andersen's Settings.

    Spoiler:
    BLANK PAGE
    I was asking for a transcription in japanese like the ones by Reiu and Seika... I'm very slow at this game...

  13. #13
    HSTP 500 Internal S ervant  Error aldeayeah's Avatar
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    Quote Originally Posted by Sherrinford View Post
    Thanks!

    (Ahem, the link for [email protected]'s Berserker profile brings you to a translation of Jojolion ch. 18.)
    fixed the link
    Last edited by aldeayeah; April 3rd, 2013 at 10:49 AM.

  14. #14
    リビングデッド Living Dead
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    Ah, it was impolite, but I forgot to quote the source of my matrix information:

    http://bbs.sumisora.org/read.php?tid=11045895

    I think the site has an almost complete collection of the matrices. Is it accessible for those without an account?

  15. #15
    この両手が砕け散っても Reiu's Avatar
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    Quote Originally Posted by LJ3 View Post
    On Gilgamesh's SG about Enkidu's death, did it match with how it was described in Fate/Zero?
    Quote Originally Posted by Reiu View Post
    No.
    Although I'm still far from done (that SG flashback covers all the way from Enkidu's creation up to his death), here's a roughly translated snippet.



    “There is no need to grieve. I am a weapon.
    I am but one of the numerous in your collection.
    You will find countless treasures greater than I from hereon.
    So there is no reason for you to shed any tears;
    I have no worth left in me to deserve them.”

    [...]

    “You do have worth. You alone have this worth.
    I hereby declare.
    In this world, only one shall be my friend.
    Thus---not for all eternity shall his worth ever change.”

    And here's a translation of Gil's second SG, since it's short.


    Quote Originally Posted by Gilgamesh SG 2: Chains of Heaven
    Denoting Gilgamesh’s days of youth.
    Representing his duel and subsequent adventures with his friend.


    In all this world, the one and only story of eternally unchanging worth.
    Last edited by Reiu; April 3rd, 2013 at 05:49 PM.


  16. #16
    Japanese transcriptions of BB, Karna and Andersen.

    BB: http://pastebin.com/7yVGp7DS
    Karna: http://pastebin.com/kaeS5fd0
    Andersen: http://pastebin.com/PjXrekW2

  17. #17
    全天候型戦闘爆撃瞬間湯沸かし器 Ossan99's Avatar
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    Hi, Guys. I have a basic question. How to get these long Japanese text (e.g. from Reiu and Seika)with Windows font? Did you type yourself by hand from PSP/Vita graphic to Japanese text via MS-IME or any kind of front end processor(FEP called in Japan)?

  18. #18
    I think they're mainly just typing it out. The game's res makes it kind of a pain to use an OCR, so it'd probably hold you back more than help.

  19. #19
    Crown's Avatar
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    385015541/Escardos
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    It's in moments like these that radicals are useful.

  20. #20
    I just typed them out. Pain in the ass though.

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